まずい給食は失政の象徴

世間では解散解散と連日報じられていますがちょっと前に話題になっていた給食についてつらつらと書いていきます。

某ブログではまずい給食は結局のところ行政側の過剰なコスト削減にも原因があるとの主張がされていましたが、僕も同意見です。

しかし行政がコスト削減に走るのは、そうしないとrestorationを錦の旗のごとく突き立てる人たち、ひいてはそれを支持する住民に叩かれるから、という面は十分に存在します。

というわけで、本記事ではまずい給食を食べさせられた中学生が将来どのような選択をするかについて思考実験をしてみます。

1.給食は本当にまずいのか

まず本題の大前提となる給食がまずいのかについてです。

食べればわかる、と言いたいですが

本当にまずいです。

まず献立がおかしいですね。
白米に牛乳が週3ペースで出てくるわけです。
不味くても食べろとおっしゃる方々はまずこの組み合わせを耐える修行をするべきでしょう。
こんな組み合わせになるのはきっと牛乳はコストが低いからでしょう。

次によく言われる冷めてるとのことですが、これも本当です。
たぶん同じ値段でコンビニ弁当を買うほうが満足度は高いでしょう。温められますし!

2.何と比べてまずいのか

これはずばりそのまま聞いたわけではないですが、自身の経験と合わせて考えると、
「小学校の給食よりまずい」
これが本音でしょう。
給食がまずいから食べない中学生を批判する人たちは、ここがわかっていないのでしょう。

中学生にしてみれば、小学校時代は温かい給食を食べていたのが中学校に通うようになると冷めた給食を提供されるわけです。これは誰も望んでいないでしょうし、強制されるものです。
つまり中学生はおいしい給食を「剥奪」されたと解釈するでしょう。

少なくとも調理員さんに感謝の気持ちを抱くのは難しいではないでしょうか?

3.モチベーション、学校に対する考え方

まずい給食にモチベーションを上げる効果はゼロでしょう。むしろ下げるでしょう。
そして学校に対しても良い印象より悪い印象を抱く要因となります。
(まさか美味しくないご飯を提供されてなんていい店だ!となる人はいませんよね?)

さてここまでは現役の中学生が抱くであろう考えを挙げて見ました。
ではなぜ失政につながるのか?それは次の問を考えることで明らかになります。

4.もし自分に子供がいたとして、その子にも同じ給食を食べさせたいか?

僕ですか?もちろんNo です。
嫌なら出ていけはネット上ではよく言われる言葉ですが、給食問題に関しては致命的になり得ます。
さて食べさせたくない派の人たちはどのような行動を起こすでしょうか?

逃げる(引っ越す)か戦う(政治家を動かす)の二択でしょう。
諦める人もいるでしょうが今回はこの人たちに関しては考えません。ご了承ください。

さて逃げるか戦うかですが、どちらのほうが多数意見となるでしょうか?

おそらく逃げるが多数を占めるでしょう。逃げるのは自分と家族を説得するだけなので戦うに比べてずっと安易な手段です。
さらに引っ越し先の給食事情を調べた上でならまずい給食に行き当たることはほぼあり得ないのです。
安易であるだけでなく、確実な方法が逃げるです。
戦うことは困難を極めます。
まず勝てる見込みはほぼありません。
戦うのは中学生の親とその他の有権者です。
もはや圧倒的に不利な状況です。しかも一年やそこらで簡単には変更できません。つまるところ戦ったとしても戦果を自分の子供には享受させられないことが十分に考えられます。
最後には逃げるに方針転換することも考えられます。

さて子育て世代が逃げるとどうなるか。結果は明らかですが、その自治体は衰退していきます。おそらく一定水準を下回った段階で引っ越す人間は爆発的に増えるでしょう。

結局のところこの給食問題を解決するには、給食の調理を公が行うことが重要になります。
当然設備のない自治体は投資が必要になり、それは住民に負担を求めることに直結します。
本来ならここで政治家が役目をはたすできですがほとんどが政治屋な現状ではそれは無理でしょう。
かくして給食問題は解決されないままお得意の次世代への責任転嫁が起こるというわけです。

結局個人の選択肢のなかでは逃げるが勝ちですよ。

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